天然木ウッドデッキで集客UP!狭小スペースでできるパン屋の外席活用術

2025.10.24

パン屋にとって「外席」は、単なる座る場所ではありません。店頭のわずかなスペースを工夫することで、集客力・快適性・店舗の印象を大きく向上させる武器になります。特に、天然木を使った屋外演出は、視覚的な温かみやブランドイメージの強化に効果的です。

コロナ禍以降、「外で食べたい」「少し休みたい」というニーズは根強く、テイクアウトを選ぶ人の心理にも変化が生まれています。その中で、ただ買って帰るだけでなく、ちょっとした“滞在体験”を提供することで、お店への好感度やリピート率は大きく変わってきます。

本記事では、狭小スペースでも実現可能な外席の設計アイデアと、売上や顧客体験に与える効果について、実例を交えながら紹介します。限られたスペースでも、お店の可能性を広げる外席の魅力を見ていきましょう。

外席がパン屋の売上と顧客体験を変える理由

パン屋の売上や顧客満足度を左右する要素は、商品の質だけではありません。来店時のストレスや、ちょっとした配慮によって印象が大きく変わることがあります。外席の設置は、そうした“体験価値”を高める施策の一つです。

●滞在時間が伸びることで単価が上がる
パンをその場で食べる人が増えると、ドリンクの追加注文やイートイン向け商品の販売機会が生まれます。

●外からの視認性が上がる
外席に人が座っているだけで、通行人の目を引き、活気のある印象を与えます。

●動線が分散され、店内混雑が緩和される
外での飲食や待機スペースがあることで、店内の圧迫感が軽減され、回転率が向上します。

ちょっとした「居場所」をつくることが、パン屋全体の体験価値を底上げする鍵になります。

テイクアウト客に「少し座れる場所」を用意するだけでリピート率が上がる

テイクアウト需要の高まりとともに、「買ってすぐ食べたい」というニーズも増えています。特にパンは、焼きたてをすぐに食べたいという欲求が強い商品です。

●短時間の滞在が可能な席を用意する
2〜3分でも座って食べられる場所があるだけで、顧客の満足度が上がります。

●心理的な余裕を生む
「立ち食い」「歩き食べ」の窮屈さを解消することで、快適な印象を与えられます。

●再訪のきっかけになる
心地よい体験を提供することで、次回も選ばれる店舗になります。

「ちょっと休める場所」があることで、商品だけでなく“時間の価値”も提供できるのです。

外席によって待機ストレスが緩和され、回転率と顧客満足が向上する

人気店ほど、レジ待ちや入店待ちによる混雑が発生しがちです。外席を設けることで、こうしたストレスを緩和し、店舗運営に余裕が生まれます。

●混雑時の動線整理がしやすい
店内に並ぶ人数を減らすことで、商品棚の前が混み合わず、他の客も快適に過ごせます。

●グループ客の待機がスムーズに
一人が注文中に、他の家族や友人が外席で待てるため、動線が整理されます。

●待ち時間が「休憩時間」に変わる
ただ待つだけの時間が、快適なひとときになることで、顧客の不満が抑えられます。

特に週末やランチ時など混雑しやすい時間帯には、外席の効果がはっきりと表れます。

店前スペースを「第2の接客空間」に変えると通行人の視線が止まる

人通りのある場所にある店舗では、店構え自体が重要な広告となります。その中で、屋外席は通行人の目を引き、立ち止まるきっかけになります。

●屋外の人の動きが「にぎわい」を演出する
外席に人が座っているだけで、店の存在感が増し、安心感を与えます。

●商品を楽しむ姿が「自然な販促」になる
実際に食べている様子を見ることで、パンの魅力が視覚的に伝わります。

●ディスプレイとの相乗効果
外席まわりにパンの看板や黒板メニューを置くことで、さらに視認性が向上します。

「通りすがりの目線にどう映るか」を意識した外席設計が、集客力を高めるポイントになります。

狭小スペースでも実現できる外席設計の3つの工夫

都市部や住宅街にあるパン屋では、限られた敷地の中でどれだけ効果的に外席を設けられるかが重要です。スペースが狭くても、工夫次第で顧客満足度や集客力を高める屋外空間はつくれます。ここでは、視覚・快適性・導線の3つの観点から実現可能な工夫を紹介します。

工夫①:天然木ウッドデッキで「温もりのある居場所」を演出する

外席を設置する際、もっとも印象を左右するのが床材の質感です。特に天然木を使ったウッドデッキは、温かみとナチュラルな印象を演出する素材として非常に効果的です。

●素材がもたらす安心感
天然木の表情は、人工素材にはない風合いがあり、「落ち着く」「居心地がいい」と感じさせます。

●清潔感とブランド印象の両立
木の質感は、手づくり感や自然派イメージと相性が良く、パン屋の世界観とマッチします。

●設置後の運用が柔軟
小規模なデッキでも、椅子やベンチを置くだけで立派な外席になります。

木材選びのポイントとメンテナンス負担の違い

ウッドデッキに使われる木材は、大きく分けて「ハードウッド」と「ソフトウッド」に分類されます。それぞれの特徴を理解して選ぶことで、初期費用やメンテナンスの手間に差が出ます。

●ハードウッド(例:ウリン、イペ、セランガンバツ)
耐久性が高く、屋外利用に適しており、長期使用でも劣化しにくい

●ソフトウッド(例:レッドシダー、杉)
初期費用は抑えられるが、防腐処理や定期的な塗装が必要

選定時には、耐用年数・加工のしやすさ・色味の変化も踏まえて選ぶことが重要です。

施工事例:幅2m×奥行1.5mでも効果的な使用例を紹介

スペースに限りがある店舗でも、コンパクトなウッドデッキを活用すれば視覚効果と機能性を兼ね備えた外席が実現します。

●レイアウト例
幅2m×奥行1.5mのデッキに2人掛けのカフェテーブル1台とベンチを配置

●演出ポイント
壁面には黒板メニュー、周囲にハーブ植栽を添えることでナチュラルな演出に

この程度のスペースでも「ちょっと座れる」「写真を撮りたくなる」空間がつくれます。

工夫②:日除け・植栽・照明で季節感と快適性を設計する

外席を設けるときに避けて通れないのが、天候と気候の影響です。季節による快適性をどう保つかは、滞在満足度を大きく左右します。設備や自然素材を組み合わせて、環境に合わせた工夫を凝らすことがポイントです。

●日除けで直射日光を防ぐ
タープやパラソル、オーニングなどを活用することで、夏の暑さ対策になります。

●植栽で季節感と視覚効果をプラス
低管理で香りの良い植物を取り入れると、パンの香りとも調和し、癒しの空間になります。

●照明で夕方以降の魅力を演出
LEDランタンや間接照明を使うことで、閉店間際でも暖かく安全な雰囲気を保てます。

植栽の種類と配置バリエーション

植物選びは、維持管理の手間と見た目のバランスを重視しましょう。以下は導入しやすく、雰囲気づくりに役立つ植栽例です。

●オリーブ
洋風の雰囲気を演出し、シンボルツリーとしても人気

●ローズマリー
香りがよく、虫除け効果もあるハーブとして実用的

●ラベンダー
色味と香りで季節感を出しやすい

●グラス系(ススキ、フェスツカ)
風に揺れる軽やかな印象を加えられる

配置は入口まわりやデッキの隅に集めて、動線を妨げない工夫が必要です。

季節ごとの気候対応:夏の日差し/冬の風対策

外席は年間を通して使える設計が理想です。季節ごとに求められる快適性対策を見ておきましょう。

●夏対策
遮光率の高いタープやオーニングを設置、地面の照り返し防止のためウッドデッキを活用

●冬対策
風除けとなる植栽の配置、座面にクッションやブランケットの用意

こうした設備は初期投資こそ必要ですが、快適性が高まれば「また来たい」という動機につながります。

工夫③:SNS映えと導線設計を両立させる席配置

外席は「座れる場所」であるだけでなく、「写真を撮りたくなる場所」にすることで、自然な集客効果を生みます。SNS映えを意識しながらも、動線を妨げない配置設計が重要です。

●写真を撮りたくなる構図をつくる
背景にロゴやグリーンを入れることで、投稿時に店舗名が自然と映り込むようになります。

●通行の妨げにならないように配置
歩道や出入り口の動線を確保しながら、ベンチやカウンターを壁沿いに設置すると効果的です。

●椅子・テーブルの素材も「写真映え」を重視
ウッド、アイアン、ラタン素材は、自然光との相性が良く、写真に映える質感です。

ベンチ席 or カウンター席:狭小スペースでの最適解を比較

スペースが限られている店舗では、「どのタイプの席を設けるか」が大きな判断ポイントになります。それぞれのメリット・デメリットを整理しておきましょう。

●ベンチ席
座る人数に柔軟性があり、設置も簡単。壁沿いに設置すると通行の妨げになりにくい。

●カウンター席
1人利用に適しており、視線が外に向くため圧迫感が少ない。狭い奥行きでも設置しやすい。

どちらも、空間全体のレイアウトに合わせて選定すれば、無理なく快適な席づくりが可能です。

座る方向と背景の演出で「写真に残る店」をつくる

SNS映えを意識するなら、「背景設計」が大切です。撮影時に自然と印象的な画角ができるように整えることで、写真投稿の頻度が高まります。

●背景にロゴやメニュー黒板を配置
店舗名や世界観が写真に残りやすく、シェアされたときの情報拡散力が上がります。

●ウッド素材や植栽を背景にする
ナチュラルな素材は写真映えしやすく、季節感も演出できます。

●座面とテーブルの高さ・角度を調整
座ったままテーブル上のパンと背景が綺麗に撮れる位置関係を設計することが大切です。

このように、ただ「座れる場所」ではなく、「映える場所」「記憶に残る場所」にする工夫が、外席の本来の価値を引き出します。

外席導入で得られる店舗全体への影響とは

外席の設置は、単なる来店者サービスにとどまらず、パン屋全体の運営やブランディングにも大きな効果をもたらします。経営視点からのメリットも明確にしておきましょう。

●客単価の向上
外で飲食することでドリンクやイートイン向け商品の購入機会が生まれ、自然と単価が上がります。

●滞在時間の増加
ゆったりとした時間を過ごすことで、「居心地の良い店」という印象が残りやすくなります。

●口コミ・SNS投稿の促進
外席で撮った写真がSNSに投稿されやすくなり、新たな集客につながります。

●季節演出ができる「外のショーウィンドウ」になる
外席空間を季節ごとに演出することで、イベントや新商品と連動したプロモーションがしやすくなります。

これらはすべて、店舗の印象強化や再訪率アップという形で長期的な利益に結びつきます。

客単価・滞在時間が伸び、商品提案の幅が広がる

外席を活用すると、従来よりも多様な商品の提供が可能になります。たとえば、焼きたてパンと一緒に提供できるドリンクメニューや、ちょっとしたスープ、季節限定のデザートなどです。

●ドリンク類
テイクアウト用のコーヒー・紅茶が自然に売れやすくなります。

●軽食セット
スープ・サラダなど簡易なセットメニューの展開が可能になります。

●季節商品の導入
「秋のかぼちゃスープ」「夏の冷製トマトパン」など、イートイン前提の商品も導入しやすくなります。

これらの商品は単価が高く、粗利も取りやすいため、経営面でも好影響をもたらします。

ブランド体験としての「滞在価値」が評価されやすくなる

パン屋は「商品を買う場所」から、「時間を過ごす場所」へと進化しています。外席を活かした店舗は、その滞在体験自体がブランドイメージの一部として認識されるようになります。

●心地よさの提供がブランドに直結
居心地の良い外席は、「このお店にまた来たい」と感じさせる重要な要素になります。

●五感に訴える体験が記憶に残る
香り・素材感・光・風といった感覚が合わさり、滞在価値が向上します。

●他店との差別化要因になる
狭い店舗でも屋外席があることで、競合店との差が明確になります。

こうしたブランド体験は、リピーターの増加や口コミ評価に直結し、安定的な来店を生む要因になります。

外席が広告媒体として機能する:通行人への訴求効果

外席の大きな利点の一つに、「自然な広告効果」があります。看板やチラシと違って、実際に人がパンを食べている光景そのものが、お店の魅力を伝えるメッセージになります。

●座っている人が「にぎわい」を演出する
通行人の視線は、人が集まっている場所に自然と向かいます。外席に人がいるだけで活気のある店と認識されやすくなります。

●商品を食べるシーンが販促になる
パンを楽しむ姿を見ることで、見知らぬ通行人にも「おいしそう」「入ってみたい」と思わせる力があります。

●SNS投稿と連動して拡散する
外席で撮影された写真がInstagramやX(旧Twitter)で拡散されることで、ネットとリアルの両方で視認性が高まります。

店舗前の空間は、店舗そのもの以上に多くの目に触れる場です。その可能性を意識して設計することで、広告費をかけずとも高い集客効果を得られます。

導入前に押さえるべき注意点と費用感

外席の導入は、魅力的で効果の高い取り組みですが、計画段階で注意すべきポイントがあります。特に法的な制約や近隣環境への配慮、初期投資と費用対効果の見極めが重要です。

●設置場所が公道にかかる場合は要確認
歩道や道路の一部を使う場合、道路占用許可が必要です。

●隣接施設や住民との調和
日除けの影や客の会話音など、近隣に迷惑をかけないよう配慮が必要です。

●初期費用と維持費を見積もる
ウッドデッキや植栽、日除け設備など、設備ごとのコストを事前に把握しておくことが大切です。

屋外スペース使用時の法的注意(道路占用・建築基準など)

屋外にスペースを設ける場合、自治体によって細かく定められた基準があります。違反した場合は撤去命令が出る可能性もあるため、事前の確認が必須です。

●道路占用許可の必要性
歩道上のベンチ設置や日除け設備が道路にかかる場合は、道路法に基づく許可が必要です。

●建築基準法のチェック
常設の屋根や構造物を設置する場合、建築物としての扱いになることがあります。

●消防法・通行スペースの確保
避難通路の妨げにならないように設計し、消防署などへの相談も忘れずに行いましょう。

これらは地域によって基準が異なるため、行政窓口や地域の建築士に相談することが最も確実です。

導入コストの目安と費用対効果の考え方

実際に外席を設ける際にかかる費用は、素材や設備の選び方によって大きく変わります。初期費用だけでなく、維持管理の手間も含めたコスト計算が重要です。

●ウッドデッキ設置
簡易型:約10万〜20万円
常設型(ハードウッド仕様):約30万〜50万円

●日除け設備
パラソル:約1万〜3万円
オーニング(手動・固定式):約10万〜25万円
電動タイプ:約30万円以上

●照明・植栽などの演出設備
LED照明・プランター・ガーデンライト等を含めて5万〜10万円程度

費用対効果の考え方としては、外席の導入により「1日の客単価がいくら上がるか」「滞在時間がどれだけ伸びるか」を基準に見積もると明確になります。たとえば、1日あたり10人が追加で外席を使い、1人あたり300円の追加注文があれば、月間9万円の売上増となり、半年以内で初期費用を回収できる計算になります。

まとめ

パン屋にとって、店舗前のわずかなスペースを活用した「外席」は、大きな価値をもたらします。商品のおいしさをその場で味わえる居場所があるだけで、顧客体験は格段に向上します。

●ちょっとした座席がテイクアウト客の満足度を高める
●混雑時の動線分散で顧客離脱を防げる
●天然木デッキや植栽による空間演出が店舗の印象を変える
●SNS映えする設計が集客のきっかけになる
●ブランド体験が向上し、リピーター・口コミが増える
●外席そのものが通行人に向けた広告になる
●導入には法的確認と費用対効果の見極めが重要

狭小スペースでも、設計と素材選び次第で魅力的な外席は実現できます。今ある空間を最大限に活かして、店舗の価値をさらに高めてみてはいかがでしょうか。